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2022.02.21 / 中藤 貴雄 未来に受け継ぐべき価値とは? おうちコラム vol.50

唐突ですが、皆さんが思う“住宅の価値”とは何でしょう?
断熱性能、耐震性能、省エネ性、耐久性、メンテナンス性、デザイン性‥etc
ただ漠然と「住宅」と「価値」を結びつけようと思うと、最近よく聞くフレーズが頭に浮かぶのではないでしょうか(^ ^)

 

以前目にした記事ですが、とある街の主要道路沿線にある空き地に車窓から捨てられた空き缶やゴミが散乱していました。
頭を悩ませた近隣住民の方たちは、その空き地に「花」を植えたのです。
すると、あれ程悩まされていたのが嘘のように、そこにゴミを捨てる人はいなくなったそうです。
綺麗な空間に「汚れ」は目立つので、ゴミを捨て難くなりますよね(^ ^)

 

20%の方たちの意識が高くても、残りの80%の方たちが全く意識しなければ状況は変わりません。
50%の方が高い意識を持っていても、残りの50%の方が注意を怠ればまた悪化に向かうでしょう。
しかし80%の方たちの意識が変われば、20%の方たちは周りの目が気になり注意をし始め、より良い方向に進んでいくことでしょう。

 

実はこれ、皆さんの「家づくり」にも通ずる事なのです。
ヨーロッパでは地球温暖化に対する危機意識が高く、温室効果ガス(CO2等)の削減に積極的に取り組んでいます。
また、住宅が居住者の健康に与える影響についても早くから着目されており、イギリス保健省では住宅の健康度の調査や暖房費の支援を行う中、冬季室内温度指針を制定し、18℃以上を推奨室温として明記されています。
ちなみに、賃貸の大家さんに対しては性能の改善や改修命令、あるいは解体命令が出される事もあるようです( ̄▽ ̄;)

 

対して、現在の日本の住宅の断熱基準は世界基準と比べて極端に低いです。
明確な室温指針すら定められていません。
あくまでも “建築主の努力義務”なので、断熱性能を担保しなくても罰則もありません。
そもそも罰則どころか、確認申請で審査もなければ、もちろん検査もありません。
また、設置する設備(給湯器や照明器具、エアコンなど)の省エネ性は努力義務すらありません。

 

つまり、皆さんが当たり前に思っているように「最近の家はどの家も冬は暖かく省エネに出来ている」訳ではないのです。

 

断熱性能を上げたり省エネ設備を設置すると、どうしても建築コストは上がります。
「コストが上がると住宅が売れない‥」と考え提案すらしなかったり、そもそもそういった性能の重要性を理解していない建築会社が山ほどあります。

 

最近SNS等でよく目にする「UA値(外皮平均熱還流率)」。断熱性能を表すもので数値が小さいほど断熱性は高くなります。
これは施工精度がとても重要で、実際の現場できちんと施工されていないと設計上・計算上の性能は出ないのです。
全国展開のハウスメーカー等では現場単位で均一の断熱施工精度を担保するのは難しいでしょう。

 

表面上だけ見れば、素晴らしく思える建築会社はそれこそ山のようにあります。
しかし、住宅性能と環境問題を真面目に考えて家づくりをしている建築会社はまだまだ少数派かもしれません。

 

一生に一度の家づくりを大切に思うなら、やるべき事はたった2つ(^ ^)v
① 少しでも多くの“正確で大切な情報”をインプットする。
② インプットした情報を元に、家づくりを任せる会社が信頼できるかをしっかり精査して決める。

 

家づくりを検討する80%の皆さんが“正しい知識”を装備すれば、建築会社は「きちんとした家づくり」をせざるを得なくなり、しっかりとした性能を持った住宅を作る会社が増えれば、残り20%の方々も周りの目が気になり良い方向にシフトしていく。
そんなムーブメントを起こせるのは間違いなく皆さんなのです(^ ^)

 

家とは、住まい手と建築会社が本気で未来を想い、紡ぎ、作り上げた『想いの全て』であって欲しい。
その想いの中には、冒頭に記した性能(断熱性、耐震性能、省エネ性、デザイン性etc.. )も必然的に含まれます。
そんな『想いの全て』こそが“住宅の価値”だと私は考えます(^-^)

 

もしも将来どなたかに『あなたの家の価値は何ですか?』と尋ねられたら、『私たちの想いの全てです!』
と胸を張って言える家づくりを目指していきましょう。全ては子供たちの未来につながる小さな第一歩なのですから(^ ^)b