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2022.03.22 / 中藤 貴雄 建築という仕事 おうちコラム vol.51

私事で恐縮ですが、今回は私の中に形成されている“建築という仕事”について少しお話をさせて頂こうと思います(^ ^)
 
遡ること40年、小学4年生の夏休みのことです(^ ^)
私は父に連れられて、住宅のリフォーム現場へ掃除の手伝いで行くことになります。
昭和11年生まれの父は16才で大工の道へと進み60才で他界するまでの44年間、建築を愛し続けた生粋の大工職人です。
 
少し高台にあったリフォーム中のお宅から休憩中に見た景色も、『お兄ちゃんもしっかり食べて』と頂いたオヤツの味も、掃除の傍ら見た父の仕事をする姿も、父が施主さんと雑談を交わしながら過ごす時間や仕上がっていくプロセスも、初めて見る光景が心地よく、やけにカッコ良く見えたのを覚えています(^ ^)
 
振り返ってみると、そこにあったのは「信頼」や「思いやり」を築く為に大切な“顔の見える繋がり”と、関わるそれぞれが見せる“感謝の心”だった様に思います。
 
それから8年後、HPなどでもお伝えしています通り私は18才から大工として建築業界に足を踏み入れ、38才までの20年、実際に住宅を“造る側”にいました。
工務店や設計事務所が描いた2次元の図面を基に3次元に変換し、“手刻み”という方法で丁寧に加工し組み上げていく、そういった環境で学ぶことが出来た地元でも最後の世代(^ ^)
現在の一般的な家づくりとは少し違い、手間も時間も掛かる仕事ですがとても遣り甲斐のある仕事を経験し、造り手としての「技術」と「大切な心」を学びます。
 
もともと大工は建築現場で全ての各業者さんや職人さんを纏める役割を担っていました。
その為か、今でも「大工は偉い」と勘違いしている大工さんも残念ながら少なくはありません( ̄▽ ̄;)
 
私が親方(父)から学んだ「大切な心」とは、

 

『大工は主役じゃない。』
『大工の大切な仕事は“下地を造ること”。仕上げの良し悪しは下地で決まる。』
『見えなくなる所こそ丁寧に美しく。』

 
目的は自分の仕事だけをこなす事ではなく、良い家を造る事。
施主さんはもちろん、職人間や業者間の「信頼」や「思いやり」が必須です。
弊社の家づくりに協力してくださっている業者の皆さんも、同じ想いで弊社と歩みを共にしてくれるからこそ、新築現場はもちろんリフォーム現場でも、お客様から『職人さんも業者さんも皆さん良い方ばかりで安心してお任せできた!』と言って頂いています(^ ^)
 

建築という仕事
建築という仕事に携わって早いもので今年で33年目になります。
現在は設計と施工の両面から総合的に暮らしを“プロデュースする側”にいる立場としても変わらず大切にしている想いです(^_^)
 
造り手としての想いをきちんと顔の見える形で住まい手に届ける。
小学生の時に貴雄少年が見て感じた光景を忘れなかったように、30年後も『楽しい家づくりだったね』と思い出し語って貰えるような存在になれたら嬉しいです(^_^)