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2021.10.18 / 中藤 貴雄 暦の上では・・。 おうちコラムvol.48

空も日差しも空気も、気付けばめっきり秋色になった今日この頃。
しかし暦の上では立秋(今年は8月7日)が秋の始まりですよね!

 

という事で、今回は“暦(こよみ)”について書いてみようと思います(^ ^)
まずはじめに“暦”とはもともと中国より伝えられた占いの様なもので、国語辞典には以下のように記されています。

 

1)時の流れを年・月・週・日の単位で区切り、わかりやすくした体系。日本では推古10年(602)百済から伝えられた中国暦、貞享元年(1684)渋川春海によって作成された貞享暦などの太陰太陽暦を用いてきたが、明治5年に12月3日を明治6年1月1日(1873年1月1日)とし、以後、太陽暦の一種のグレゴリオ暦を採用。

 

2)1年の、月・日・曜日・祝祭日・干支・日の出・日の入り・月齢・吉凶・主要行事などを、日を追って記したもの。
七曜表。カレンダー。

 

また、暦に関する書物を『暦本』といい、ここに記載される諸々の注記(天象・七曜・干支・朔望・潮汐・二十四節気・雑節・九星・六輝・選日、十二直〔中段〕、二十八宿〔下段〕など)のことを『暦注』と言います。

 

さて、難しく聞こえるこの暦注ですが、既に私たちが一般的によく目にしたり、気にして生活しているものがあります(^-^)
それは『六輝(ろっき)*注1』と呼ばれる吉凶。「大安・赤口・先勝・友引・先負・仏滅」というアレです(^ ^)
「結婚式は大安か友引で」あるいは「葬儀は友引を避けよう」といった具合に用いられることが多いですよね。

 

では建築ではどうか、というのが今回の本題(^ ^)
建築では『十二直(じゅうにちょく)』と『選日(せんじつ)』を見ていきます。

 

『十二直』とは、北斗七星の動きと十二支による方位の組み合わせを日々の吉凶判断に用いたとされる占いで、こちらには建築に関する吉凶が記されていています。
(※暦の中段に記される『十二直』は『中段』とも呼ばれています)
 
  吉日:たつ(建)・みつ(満)・たいら(平)
  小吉:のぞく(除)・さだん(定)・とる(執)・なる(成)・おさん(納)・ひらく(開)
  凶日:やぶる(破)・あやぶ(危)・とづ(閉)
このうち地鎮祭や上棟など建築のスタートに良い日とされているのが、吉日の「建」「満」「平」と小吉の「定」「開」。
逆に、「棟上げは止めた方がいいよ」とされているのは凶日の「閉」のみです(^-^;
 
『選日』とは、節月(月)と、日の十二支の組み合わせによって占われるものです。
中でも下記の2つについては弊社も上棟を行いません。
 

三隣亡(さんりんぼう)
この日に建築(上棟)すると、「火難を受け、近隣三軒先まで滅ぼす」と言われる不吉な日です(-_-;)

 

不成就日(ふじょうじゅび)
何事も成就しない凶日とされる日です‥。

 
併せて一般的観点も考慮する必要もあるので『六輝』も無視できません‥(^-^;
つまり、『六輝』では「大安」か「友引」、『十二直』では「建」・「満」・「平」・「定」・「開」、『選日』では「三隣亡」・「不成就日」でもない日。
このようにして私たちは暦の上で良いとされる日を導き出し、工程を組んでいきます(^-^)
 
ちなみに『三隣亡』ですが、元々江戸時代の暦注には『三輪宝』と書かれていたそうで「家建てよし」の吉日だった様です。
一説には「よし」を「あし」と書き違えたため後付けで現在の字と意味になったとも‥(^-^;
 

色々書きましたが、そもそも暦とは中国より伝わった占いの様なもの。
とはいえ悪いとされることは出来るだけ避けたいと思うのが人の常(^ ^)
しかし、あまり気にし過ぎても身動きが取れなくなってしまいます。
自分が気になる所とそうでない所は上手に線引きをし、諸々の状況を踏まえたうえで『自分たちの最良の日』を選択するのがベストなのかもしれません(^ ^)b
 
*注1 元々は「六曜」と呼ばれていたそうですが、七曜(月・火・水・木・金・土)と混同されやすい事から、明治以降は『六輝』と記されるようになった様です。