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2022.10.17 / おうちのコラム 快適な温度の裏にある危険とは?! おうちコラム vol.57

皆さんは、暮らしの中で「室内の温度」を見ることがありますか?
最近は外気温計が付いている車も多いことから「外気温」を見る機会あっても室内の温度、つまり「室温」を見ながら生活をしている方はかなり少ないと思います^ ^
 
強いて言うならエアコンの設定温度を「室温」として確認する程度が一般的に身近なところ。
 
弊社で建てさせて頂いたお家では、1年間室温と湿度の実測をさせて貰っています^_^
その際、皆さんから出てくるキーワードが「23℃」と「28℃」。
 
そうです、この温度を見た大半の方が夏冬のエアコンの『設定温度』が「夏23℃」、「冬28℃」だと感じたと思います。
 
しかし弊社で建てさせて頂いたオーナー様は、「冬23℃」、「夏28℃」で快適だと仰います^_^
 
この違いは何なのか…。
 
建物の断熱性能が良くなると、冬は屋内から屋外へ、夏は屋外から屋内への熱の移動が小さくなるので必然的に室温はエアコンの設定温度に近くなります。逆に断熱性能が悪いといくら部屋を暖めても屋外へどんどん逃げてしまいます。
もちろん夏も同様で、いくら冷やしても屋外から熱が入ってきてしまいます。
つまり、エアコンの設定温度とはかけ離れた室温になっているのです…。
 
『エアコンが効かない…』とはそういうコト(- -;)
 
省エネと地球温暖化対策の一環として国や行政もこの『設定温度』を推奨しています。
しかし、ここで大切なのは『設定温度』ではなく『室温』として考える事。
 
時々、家の中に居ながら熱中症で亡くなられてしまう痛ましい事故を耳にしますね。
そんな時、部屋の設定温度は「28℃」だったと報じられる事があります。
先程お伝えした通り、エアコンの設定温度は「28℃」だとしても、室温はそうではないのです。
涼しく感じるのはエアコンのごく近い周辺で、直接エアコンの風を浴びている所だけというのが実態です。
 
7〜8年以上前、場合によっては2〜3年前に建てられたお宅も同様です。
もっと言えば現在建てられているお家ですら断熱性能が悪いものも多々あります…。
 
そんな健康被害から身を護る対策としては2つ(^^)
 
一番の対策は、やはり家全体の断熱改修を行うことが望ましいです。
大きな費用は掛かりますが、その分光熱費の大きな削減も期待でき快適性・健康性も格段に変わります。
タイミングによっては、断熱改修費用に対して補助金が出ることもあります。
 
ちなみにリビングのみの「部分的な断熱改修」も可能ですが、トイレや脱衣室との温度差が大きくなってしまい、逆にヒートショックを助長してしまう可能性があるのであまりお勧めしません…。

 

もう一つは、「温度計」を置いて場所ごとに室温をチェックします。
そして、『設定温度』ではなく『室温』が冬に23℃、夏に28℃あたりを目途にエアコンや暖房機を設定しましょう。
 
Amazonなどでも1個数百円くらいで売っている物で充分なので、居間・台所・脱衣室・トイレ・寝室あたりに設置して常に室温を見る暮らしを心掛けるだけで、体感的に快適な温度、不快な温度を認識することができるようになります^_^
温度計
出典:Amazon
 
省エネや地球温暖化対策とは少し離れてしまいますが、まずは健康を守ることが第一。健康と命を守るためには、「冬23℃」と「夏28℃」は『設定温度』ではなく『室温』で見るというコトがとても重要なので覚えておいてくださいね。